2025/12/02
庆应义塾大学
庆应义塾大学大学院理工学研究科の博士課程3年 戸塚望、同大学理工学部生命情報学科の堀田耕司准教授らは、光遺伝学の手法を用いて、ホヤの感覚神経細胞に約6分間の光刺激を与えることで変態を人工的に誘導できることを実証しました。
海洋生物の多くは幼生期から成体にかけて変态により体构造を大きく変化させます。これまでの研究で、ホヤは体干部先端にある付着器という器官への机械刺激を受容すると、细胞内の颁补2+浓度や肠础惭笔浓度が上昇し、その后変态を开始することが知られていましたしかし、付着器を构成するどの细胞が変态开始を担っているのか、また颁补2+上昇と変态に必要な刺激时间との関係は不明でした。本研究では、光遗伝学(オプトジェネティクス)技术により、光で颁补2+上昇を操作し可视化できる遗伝子をホヤに导入し、付着器内の12个の感覚神経细胞笔厂狈を选択的に兴奋させる実験系を构筑しました。その结果、笔厂狈への约6分间の刺激のみで変态が诱导されることがわかりました。さらに、光を断続的にあてた场合でも、合计刺激时间は约6分で変态が诱导されることから、笔厂狈を介した神経回路が刺激の「时间の合计」を记録?判断する机构を持つことが示唆されました。
本成果は、少数の神経细胞が外界からの刺激を时间的に积分して行动(変态)を引き起こすという新たな原理を示すものであり、神経系が行う情报処理の基盘理解に资する重要な知见です。また、今回使用した実験系は、ホヤ以外の付着动物への応用も期待され、水产养殖?海洋バイオ?防汚技术など実用分野への贡献も见込まれます。
本成果は2025年11月25日に発生生物学の国際専門誌『Developmental Biology』(オンライン版)に掲載されました。
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