2020/01/31
庆应义塾大学
庆应义塾大学大学院理工学研究科の山際可奈(2018年修士課程修了)、理工学部の中嶋敦教授、渋田昌弘特任准教授(研究当時。現?大阪市立大学特任講師)は、銀原子数十個からなるナノクラスターのプラズモン応答を用いると、従来では観測できない物質表面の下(「埋れた界面」)で引き起こされる波のエネルギー伝播を観測できることを明らかにしました。
近年、光通信技术や光エネルギー活用は、高速通信やエネルギー资源开発の上で重要であることから、ナノテクノロジーと组み合わせた研究开発が盛んに行われています。光を金属表面に照射すると表面プラズモンポラリトン(厂笔笔)が生成し、その伝播する现象はプラズモニック光回路やプラズモニックレーザーなどのフォトニックナノデバイスや太阳电池などの光电変换デバイスを高効率化するといった観点から応用が期待されています。この厂笔笔の伝搬が时间とともに変化する様子を可视化することは、伝播効率の向上とともに厂笔笔の速度や空间広がりを精密制御する上で极めて重要であることから、厂笔笔を可视化する手法の开発が强く望まれていました。
本研究グループでは、SPPの可視化と物理特性の評価を光電子放射顕微鏡(PEEM)を用いて行いました。とりわけ可視化が難しいとされる、金属表面が分子膜で覆われた界面で伝播するSPPをPEEMで観測する手法の開発に取り組みました。その結果、最表面に銀ナノクラスターを増感剤としてわずかに蒸着することで、従来観測できなかった分子膜の下の「埋れた界面」のSPPを可視化することに成功しました。これらの結果は、プラズモン応答を用いたデバイス応用の基盤技術として利用価値が高いと考えられます。本研究成果は、2020年1月30日(米国時間)にアメリカ化学会の学術誌「ACS Nano」で公開されました。
プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。