执笔者プロフィール

米山 かおる(よねやま かおる)
経済学部 准教授専门分野/异文化间教育、移民研究

米山 かおる(よねやま かおる)
経済学部 准教授専门分野/异文化间教育、移民研究
ベルリンの壁建设开始から60年の今年8月13日、ベルリン各地で式典が催されました。ドイツを始め欧州では、犠牲者への追悼とともに、分断の悲惨な歴史を繰り返さぬ决意と自由の重みが再确认されています。
分断する世界の象徴であったベルリンの壁が崩壊したのは1989年。当时世界は、冷戦の终焉と平和への希望に歓喜しました。それから30年あまり、国境に筑かれる分断の壁は减少しているのでしょうか。
カナダの地政学者エリザベス?バレ氏によれば、分断壁?フェンスは、壁崩壊后の15から2017年时点で70に増えているそうです。世界のボーダーレス化は、あるべき未来の姿として歓迎され、强く追い求められてきた一方で、近年、それを牵引してきた欧米においても、国境の壁の増设や社会の分断が次々に顕着化していることから、この倾向にうなずく人は多いかもしれません。既存の分断に追い打ちをかけるかのように、昨年から猛威をふるい続ける新型コロナウイルスは、皮肉にも国境の壁をものともせず、ボーダーレスに広がることで、世界に新たな挑戦を突き付けています。
ヨーロッパにおいては、当初、感染症対策の当然の措置ともいえる域内の国境封锁が、连帯と结束を要とする贰鲍を揺るがすジレンマともなりました。実际、封锁により様々な混乱や隣国への不信感、差别などがおこり、国境を塞ぐフェンスは「コロナの壁」として过去の分断のトラウマを少なからず呼び起こしました。しかし、混乱の被害が集中した贰鲍内の国境地域の多くでは、以前から培ってきた隣国间の协力体制があり、封锁解除を求める下からの要请や连携を可能にしました。こうした原动力もあり、贰鲍はその后数カ月で国境封锁の解除にふみきり、以降、シェンゲン协定に则した移动の自由の保持に努めながら未曾有の感染症に挑んでいます。
どれだけ逆风が吹こうと、分断ではなく协力と连帯で乗り越えようとする欧州の覚悟と弛まぬ挑戦に、ベルリンの壁建设60年に表明された决意は、とりわけ重みをもって响きます。感染症だけでなく、环境问题や移民?难民、贫困等地球规模の问题は山积しており、解决には世界の団结と连携が不可欠です。度重なる分断の危机を乗り越えてきた欧州が提示する协働のヒントや教训に引き続き注视したいと思います。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。