执笔者プロフィール

古川 良明(ふるかわ よしあき)
理工学部 教授専门分野/生物无机化学

古川 良明(ふるかわ よしあき)
理工学部 教授専门分野/生物无机化学
新ネタに期待しながら、録画した漫才番组を见るのが毎日のささやかな息抜き。叁つ子の魂百までとはよく言ったもので、お笑いと六甲おろしが刷り込まれた典型的?な大阪人の私には、何でも「オチ」があるだけで気が晴れる。自然なツカミで客を引き込み、ボケとツッコミを交えながら话の流れを整え、最后にオチで缔めくくる。大笑いしながらも、漫才の高い论理性を思い知り、感心のあまりにため息が出る。
私は金属タンパク質の機能に魅せられた基礎研究者で、残念だが漫才師ではない。でも、研究は漫才とよく似ている。実験に明け暮れた学生時代、自慢の結果を論文にまとめ、研究室の先生に意気揚々と添削をお願いすると、いたるところに“So, what?” と赤字で書かれた原稿とともに「で、何がオモロイん?」の一言。
初めは怒り心头だったが、自分の研究で何を主张したいのか説明できないことを见事に见透かされていた。そう、私の原稿には巧いツカミもなければ、読者を纳得させるオチもない、ただのレポートだったのだと気がついた。
それ以来、得られた実験结果をもとにして、ツカミとオチを考えてから、漫才のノリで论文を书くように心がけている。もちろんボケたつもりはないものの、自分の书いた内容に自らツッコミを入れることで、自然と原稿が推敲され、头の中が意外とよく整理されていく。その后は、査読者からの强烈なツッコミにうまく切り返すことができれば、论文は学术誌に掲载されて世に出回る。しかし、ここで満足してはいけない。私の论文は、どれだけの「笑い」を取ったのだろうか? つまり、他の研究者からどれだけ引用されているのかが私には最も重要な成果なのだ。论文の内容を名指しで批判されたこともあるが、反响がないより俄然やる気がでる。
一方で、「あれだけ苦労したのに引用回数が1ケタ?」と、さすがに凹むこともある。きっといつかはわかってくれるはずと期待するのは、売れない漫才师の思いと同じかもしれない。深刻に考えすぎるのはよくないが、諦めたらすべてがおしまい。査読者や审査员からの厳しいツッコミにも、図太く落ち(オチ)ついた対応ができれば、笑いとともにうまくいくはず。客席から大爆笑をかっさらう姿を想像しながら、今日も私はキーボードを叩く。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。