执笔者プロフィール

薮中 悠(やぶなか ゆう)
法学部 准教授専門分野/ 刑法

薮中 悠(やぶなか ゆう)
法学部 准教授専門分野/ 刑法
现在の刑法典は明治40年に成立した歴史のある法律ですが、人の精神が刑法で保护されるのか、精神的机能に障害を生じさせることが刑法上の伤害と评価されるのかという问题が意识的に论じられるようになったのは、比较的最近です。
刑事裁判では(それ以前にも抑うつ状态などが伤害に该当するかが争われた例はありましたが)特に2000年顷から笔罢厂顿(心的外伤后ストレス障害)の评価が问题となる事案が散见されるようになります。これは、1995年の阪神?淡路大震灾や地下鉄サリン事件が契机となり、笔罢厂顿が社会的に知られたことと无関係ではないでしょう。2012年には最高裁判所も、监禁の被害者が笔罢厂顿を発症した事案で精神的机能の障害も刑法上の伤害であると认めました。
このような判断は、通説によっても支持されており、私も妥当であると考えています。しかし、このような立场による场合には、次のような问题に直面します。すなわち、私たちが日常生活において精神的なストレスを受けること(や知らずに与えてしまうこと)は珍しくありません。仮にそのすべてが伤害に当たるとすれば、家を出てから帰宅するまでにいくつもの(过失)伤害罪が成立することになりかねず、気軽に人とコミュニケーションをとることもできなくなるでしょう。このような事态を避けるためには、伤害に该当する精神的机能の障害とそれに该当しない精神的ストレスとを适切に区别することが必要となります。
また、最高裁判所は、约半年にわたり连日连夜騒音を鸣らし続けて隣家の住民に精神的ストレスを与えて睡眠障害などの症状を生じさせた事案で、伤害罪の成立を认めています。
この判断は、精神的ストレスも伤害の手段?原因となりうることを示したものと理解されており、支持されています。しかし、精神的な影响は、殴る?蹴るといった物理的な影响に比べて、広范囲に及ぶ可能性があります。たとえば、家庭内暴力の事案では暴行を受ける被害者は配偶者ですが、それを目撃した子も精神的影响を受けます。
従来は、身体に比べて精神の保护が十分でなかった面や心理的影响が过小评価されていた面があったように思います。この点は十分に议论されて克服されるべきですが、その际には同时に过度の犯罪化を避ける方策も求められます。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。