执笔者プロフィール

亀山 雄高(かめやま ゆたか)
东京都市大学理工学部准教授専门分野/表面改质、材料加工

亀山 雄高(かめやま ゆたか)
东京都市大学理工学部准教授専门分野/表面改质、材料加工
仕事柄、电子顕微镜での観察を行う机会が多い。観察に没头するひと时、私を突き动かしているのは「まだ见ぬ面白いものを、どこかに発见できるのではないか」との思いである。何かを発见したくて観察をするのか、それとも観察をしているから発见があるのか。いずれにせよ私は、大部分の人が気に留めないようなものを発见することがあるようである。本稿では、以前発见したあるささやかな「遗物」のエピソードについて、记忆を頼りに记してみたいと思う。
それは私が以前在籍していた某研究机関が保有していた、建筑が明治年间とも大正年间とも言われていた古い建物の中の一室にあった。物置として使われていた小部屋の壁に、新闻纸が贴られていた跡があることに、ある时ふと気付いたのである。糊付けされた部分の纸が、文章にして3行分くらいの幅の痕跡となって、辛うじて残っていたのであった。
これを発见した私は、新闻纸がいつ顷のものなのかと関心を抱き、酸化して茶色く変色した纸片に颜を近づけた。今思えば、我ながら観察してみようという気をよくも起こしたものである。果たしてそこには、『占领地の概况』などといった意味合いの言叶や、アジア各地の地名と思しきカタカナ言叶が判読できたように思われた。现代の社会ではまず组み合わせて使われることのない単语の罗列から、これはもしかしたら戦时中の新闻が贴り付けられたものなのではないか……と想像して、大発见に1人兴奋を忆えた。
しかし后悔すべきことに、私はそのとき纸片の写真などの记録を、一切残さなかった。肝心の纸面の内容が、あいまいな言叶でしか述べられていないのは、そのためである。そして现在、私にはこの纸片を改めて観察することが叶わない。その建物を拥するキャンパス自体が、闭锁されてしまったのである。一体、あの纸片の正体は何だったのであろうか。そして観察结果に基づく私の考察の正否やいかに。
幸い、建物には史跡としての価値が认められ、取り壊しを免れ地元自治体による整备が进められている。自治体の担当者と雑谈する机会を得た私は、「部屋の壁にとても古そうな新闻纸の跡が残っていますよ」とお伝えしたが、私が発见した遗物は、整备完了后にそのまま残っているであろうか。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。