执笔者プロフィール

岩间 一弘(いわま かずひろ)
文学部 教授専门分野/东アジア近现代史

岩间 一弘(いわま かずひろ)
文学部 教授専门分野/东アジア近现代史
「中国料理の世界史」を书くことを目标として、アジア各都市へ旅行に行かせてもらっている。今年に入ってからも、いずれも数日间ながら、ホーチミン、シンガポール、バンコク、北京、ジャカルタ、マニラと行ってきて、この后、ハノイ、ソウルへも行く予定がある。世界史上における帝国の兴亡や国民国家建设が、アジア各国の料理形成にどのような影响を及ぼし、中国料理の位置づけをどのように変えてきたのか、といった视点から资料を集め、话を闻き、街を歩き、料理を食べながら、歴史に思いを驰せる时间は楽しい。
そんなアジア料理纪行で、もちろん一番うれしいのは、新たな知見の根拠になりそうな文献資料にたどりついた時であるが、頻繁にあることではない。それ以外にも、その国や街に行って初めて気づけたことは何より貴重だし、そして、未知の美味しい食べ物にめぐりあえた時は幸せである。人それぞれ嗜好の違いはあろうが、やはり国民に広く愛される「国民食」や、現地の新鮮な材料で作った現地料理は美味しいことが多い。例えば、日本でもよく知られるベトナムのフォー、タイのパッタイ、シンガポールの海南チキンライスやバクテー(肉骨茶)などは、現地でその美味しさを再発見し、はっとさせられる。また、現地に行ってから初めて知った料理のなかでも、フィリピンの「国民食」といえる「シニガン」(タマリンドの酸味が特徴のスープ)などはとくに美味しかったし、ジャカルタでは店先に大皿の肉?魚?野菜料理を数多く積み重ねる「パダン料理」をあまりによく見かけて驚いた。
同时に、海外に行くとつい気になってしまうのが、现地での东アジア3カ国(中国?日本?韩国)の评判である。料理に関しては世界的な动向として、长い歴史を有する中国料理の影响は大きく、とくに东南アジアでは深く浸透している一方、寿司やラーメンを牵引役とする近年の日本料理の人気?地位上昇はめざましく、他方で韩国料理はドラマや音楽の人気に比べるとまだ影がうすい。とはいえ例えば、イスラーム教国インドネシアでは、中国料理は豚肉が入っているのではないかと恐れられて普及が遅く、キリスト教国フィリピンでは、中国料理が庶民料理として定着し、日本料理が高级料理として台头し、韩国料理店も少なくないなど、国によって大きな违いが见られることは兴味深い。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。