执笔者プロフィール

饭髙 伸五(いいたか しんご)
その他 : 高知県立大学文化学部准教授塾员 専门分野/社会人类学?オセアニア研究

饭髙 伸五(いいたか しんご)
その他 : 高知県立大学文化学部准教授塾员 専门分野/社会人类学?オセアニア研究
オセアニアのミクロネシア地域、パラオ共和国コロール州にある南ラグーンのロックアイランド群。石灰岩质の岛々と珊瑚礁から成るこの一帯は、多様な生物の宝库であるとともに、洞窟や岩絵など过去の人间生活の痕跡があることから、2012年にユネスコの世界复合遗产に登録された。従来から世界のダイバーの圣地として知られていたが、登録とともにパラオへの访问者は更に増加し、现在では约1万8千の在来人口に対して年间12万人以上が来岛する。出国に际しては、1人100ドルのプリスティン?パラダイス环境税の支払いが义务付けられ、予め航空券代金に上乗せされている。
世界遗产登録に先立つこと10年、大学院生であった私は现地调査のために、パラオに长期滞在していた。私は村落部に腰を据えて暮らしていたため、一度もロックアイランドには行けなかった。周辺地域に赴くフィールドワーカーはよく现地生活の苦労について话すが、パラオの生活では原虫感染症もなく、ゲテモノ食いもなかった。帰国后の私は、目と鼻の先にいながら、ぶれずに一度もロックアイランドに行かなかったことを现地生活の自慢话にしていたこともある。しかし、いまとなっては世界遗产登録以前の社会状况を観光の现场で観察する贵重な机会を逃してしまったと后悔している。
大学に勤务するようになってようやく、ロックアイランド访问の机会に恵まれた。一般向けの観光ツアーでは、シュノーケリングなどの活动と合わせて、太平洋戦争末期の日米戦闘の痕跡として、朽ち果てた戦闘机、阵地用の洞窟なども见物地点となっていた。ツアー参加者は両者のコントラストに惹かれるためか、热心にカメラを向ける。最近私自身も寄稿した论集の书名Leisure and Death(Kaul and Skinner eds.University Press of Colorado, 2018)に示されるように、レジャー観光のなかでは死も消費されるのである。
近年のパラオでは、観光客の増加とともに、太平洋戦争の戦跡が観光资源として整备されるようになった。この过程で、パラオの人々も戦争当事国の日米とは违った観点から太平洋戦争を想起している。今后もレジャー観光との関连から、ローカルな戦争の记忆の动态に注目していきたいが、ロックアイランドに行けなかった顷のことも忘れないでおきたい。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。