执笔者プロフィール

难波 ちづる(なんば ちづる)
経済学部 教授
难波 ちづる(なんば ちづる)
経済学部 教授
日本人戦犯裁判とフランスという组み合わせは耳惯れない人が多いかもしれない。叠颁级裁判のなかでも、フランスによるサイゴン裁判は圧倒的にマイナーな存在であるし、东京裁判においてフランス人司法官たちの果たした役割はほとんど知られていない。日本人戦犯裁判に関する研究は数多くあるが、これらの问题は最近まで见事に歴史から忘れ去られてきた。それは、决してこのテーマが「とるに足らない」からではない。むしろ多くの重要な点──とりわけ戦后に続く根深い植民地主义という问题──を含んでおり、それらを少しずつ掘り起こし、全体像を浮き彫りにする过程は、地道ながらも刺激的なものであった。
このテーマに取り组むこととなったのは、必然であると同时に偶然でもあった。必然というのは、それまで留学先のフランスで第二次世界大戦期のインドシナにおける日仏共存について研究していたため、このテーマはその延长线上にあるからである。偶然というのは、フランスから帰国した直后に、东京の国立公文书馆でたまたまアルバイトをすることになり、その顷公开され始めた一连の叠颁级裁判関係资料のなかにあるサイゴン裁判资料の存在を知ったからである。
必然と偶然といえば、歴史の研究をしているとこの问题について深く考えざるをえない。歴史学は过去の出来事の连锁、因果関係を多様な视点から探究していく学问だが、必然と偶然はかならずしも明确に区别できるものではない。偶然にみえるものも分解して分析すればそうではないこともあるし、必然にみえることにも様々な小さな偶然が介在しているものだ。
戦犯裁判の史料をひもといていくと、いくつもの不条理な事実に遭遇する。生と死を分けるきっかけがほんのささいな偶然によることがある。その一方で、长い歴史のなかで作り上げられてきた构造にからめとられ、个人の意思ではどうにもならないようにみえる场合もある。わたしたちは与えられたこの生を生きるうえで、何が必然で何が偶然だといえるのだろう。人々は歴史のなかでそのようにそれを受けとめてきたのだろう、と思いながら本书を执笔した。
难波 ちづる
庆应义塾大学出版会
256页、2,860円〈税込〉
※所属?职名等は当时のものです。