执笔者プロフィール

小平 麻衣子(共编)(おだいら まいこ )
文学部 教授
小平 麻衣子(共编)(おだいら まいこ )
文学部 教授
文学研究者である私がサンリオの研究をしていると话すと、「なぜ?」という反応に多く出くわす。サンリオといえば、ハローキティなどのキャラクター事业で有名な公司だが、かつて1970~80年代を中心に、やなせたかし编集の投稿雑誌『诗とメルヘン』や、厂贵文库をはじめとする海外文学の翻訳、全ページカラーのマンガ雑誌『リリカ』、女性向け大众小説のシルエットロマンスというレーベルなど、多くの出版物を出していた。また『キタキツネ物语』など映画も製作し、配给まで行っていた。
それぞれ强く爱好するファンがいるが、同じ年代であるにもかかわらず、ほとんど知らずに过ごした人もいるという栖み分けは、その后オタク文化と呼ばれることになるサブカルチャーの形式のはしりだといってもよい。ところがこれらはそもそも、创业者?辻?信太郎の、戦前からの教养主义につながる文学趣味に端を発しているのである。そうした剧的な変容が起こった70年代とは、出版にとってどのような时代だったのか。サンリオという一公司を视座に考えようとしたのが本书である。13名の执笔者が各自の観点から取り组み、当时関わった方のお话も伺った。
例えば『诗とメルヘン』は素人が投稿した诗に、やなせたかしなどプロのイラストレーターが絵をつける特异な雑誌であった。文学者ではなく、読者たちがどのように文学に参加し作りかえていったのか。ノスタルジーを愉しむだけではなく、厂狈厂が普及し、研究の価値観も进展した今日だからこそ再评価できることも多い。キャラクターから连想される〈かわいい〉文化には括れない女性诗人や投稿者にも注目している。
研究中に『叁田评论』のご縁で、塾员である现在の辻?朋邦社长にインタビューさせていただいた(2023年6月号)。ハローキティをかたどったソファのある応接室にお邪魔したが、『诗とメルヘン』时代のイラスト原画も多く饰られており、歴史を実感した。サンリオが社史を公刊していないのは、常に未来を见ているからだろうが、研究者は过去を捉え返す。参加した人々の思いと、さまざまな文学のかたちを再确认できればという思いを本に込めた。
小平 麻衣子(共编)
庆应义塾大学出版会
444页、3,960円〈税込〉
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。