执笔者プロフィール

吉村 昭彦(よしむら あきひこ)
医学部 教授
吉村 昭彦(よしむら あきひこ)
医学部 教授
「免疫」という言葉はここ数年で急速にポピュラーになった。電車の広告では「免疫力を上げるサプリ」などがよく目に付くし、チコちゃんの「全国統一 免疫対策テスト」なるものが放映されていたりする。なぜ急に日本人は「免疫」に興味を持ち出したのか? 当然ながら新型コロナ感染症が強い影響を与えたものと思われる。ワクチンへの関心も高く、その効果とともに強い副反応も話題になった。
免疫とは読んで字のごとく「疫から免れる」つまり感染症に対抗する我々の体のシステムである。こんなありがたい防御システムは强ければ强いほど良いと考えがちである。确かに现在、北里柴叁郎が発见した抗体は治疗薬として様々な疾患に使われているし、がんの免疫疗法では2018年に本庶佑教授がノーベル赏を受赏している。ワクチンはコロナ祸を収束させる切り札として、感染症の専门家や医师は「どんどん打て」と3カ月おきに5回も6回も打つように勧めていた。しかし彼らは免疫学を学んだのか? と疑问に思う。医学部の学生実习ではマウスを免疫して抗体を作らせると、条件によってはアナフィラキシーショックを起こして死亡することを身をもって体験してもらっている。医师国家试験では多様な免疫疾患が必ず问われる。つまり免疫には光と影の部分があり、精密で絶妙なアクセルとブレーキのバランスの上に成り立っている。
この本を书こうと思ったのは、「免疫」のすごさと今后の発展の可能性を多くの人に伝えたい気持ちと同时に、正しい免疫学の理解を反映していない情报が多く流布されている现状に危机感を抱いたからだ。正确な知识をなるべく広く、特に若い人たちに知ってもらいたい。そして自分の头で考えて判断する材料にして欲しい、という思いで书き进めた。
入门书なのでできるだけわかりやすく书いたつもりだが、一方で免疫の重要な原理については曖昧にならないように正面から解説した。そのために読み切るにはある程度の生物学の基础知识を必要とするだろう。「超」入门と铭打っているが「超」易しい入门书ではない。入门を「超」える书と捉えていただければありがたい。
吉村 昭彦
讲谈社ブルーバックス
240页、1,100円〈税込〉
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。