执笔者プロフィール

浅见 雅一(あさみ まさかず)
文学部 教授
浅见 雅一(あさみ まさかず)
文学部 教授
出版直后、拙着を手にした方々から、「立派な本ですね」というお言叶をたびたび顶いた。このようなお褒めの言叶を出版直后から顶いたのは、着者の力量によるものではなく、ほかならぬ表纸カバーのお荫だろう。
表纸カバーには、南蛮文化馆所蔵の「南蛮屏风」が使われている。南蛮文化馆は、故北村芳郎氏が心血を注いで収集した南蛮美术品を基にして、1968(昭和43)年に大阪の中津にオープンした。小さな博物馆ながら、南蛮美术の名品を多数所蔵している。この「南蛮屏风」は狩野派の絵师が描いたと推测され、现在、重要文化财に指定されている。
この「南蛮屏风」が名品であることも表纸カバーに使った理由ではあるが、最大の理由は表纸カバー表の书名の「良心问题」の文字の左隣に悔悛の秘蹟の絵があることである。キリシタンの武士がヨーロッパ人の司祭に障子を挟んで告解している様子が描かれている。长崎纯心大学の片冈瑠美子学长によると、悔悛の秘蹟が描かれているのはこの屏风のみであるとのことである。
书名の「良心问题」は、悔悛の秘蹟に関係している。悔悛の秘蹟は、现在、「ゆるしの秘跡」と呼ばれる。信者が司祭に罪の告解をする。それに対して、司祭は信者にゆるしを与える。「ゆるし」は、「许し」とも「赦し」とも取れる。この场合の司祭は「聴罪司祭」とも呼ばれる。信者の告解内容は社会における伦理に関する具体的问题である。信者の告解に対して、司祭によって答えに违いが出たのでは明らかに不都合である。そこから、聴罪司祭のためのマニュアルが作成された。さらに、布教地においてはマニュアルには想定外の问题が浮上する。それでは、キリシタン时代に信者は司祭に何を告解し、司祭はそれにどう対応したのか。インド、日本、中国と、イエズス会の布教は进展していくが、それに伴い地域的、时代的に変化が见られる。本书はその変迁を追っている。
ところで、立派な表纸カバーが评価されるのは着者として大変嬉しい。画像の使用をご许可下さった南蛮文化馆の矢野孝子馆长に感谢したい。南蛮文化馆は例年5月と11月に开馆している。机会があれば、実物をご覧になることをお勧めしたい。
浅见 雅一
庆应义塾大学出版会
324页、5,500円〈税込〉
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。