执笔者プロフィール

榛叶 豊(しんば ゆたか)
その他 : 元静岡理工科大学情報学部講師塾员

榛叶 豊(しんば ゆたか)
その他 : 元静岡理工科大学情報学部講師塾员
この本が世に出るまでには紆余曲折がありました。もともと私の実家は伊豆の旅馆で、私自身もそこで育ちましたが、家业ではなく学者としてやっていく决心を固め、理论物理学で学位を取ったのが今から约40年前のことです。しかし、时を同じくして父が亡くなり、旅馆の负债を返済するために结局旅馆业を経験することに……。その后、新设大学に职を得たものの学者として顺风満帆とはほど远く、とどめは10年前の旅馆火灾でした。3万册の蔵书が灰となり、すべてを失いましたが、同じ年に初めての「思考実験」の本が化学同人から上梓され、その本が縁で、本书が生まれました。
前着と异なり、今回の本では、思考実験とは何をすることなのか、その実行法、うまい思考実験の特徴は何かなどの説明に前半を费やしました。世界には法则があるのだというのが近代科学の精神の一つです。そもそも実际の実験とは、科学的探究の中でどのような位置づけと意义を持っているのかということから始まり、実験による実証行為を仮説演绎法という概念で整理してみて、それを头の中の论理的推论のみによって成し遂げるのが思考実験だという観点でこの本は书かれています。极限状态の実験を、精密な计算などは排して、目で见ているような操作的手顺でやって见せて、法则?原理?仮説の妥当性を吟味するわけです。シミュレーションのような类似の方法との违いにも留意しています。
后半では、何のための思考実験かという観点での分类によって章分けをして、おもに物理学の思考実験に関して、実际の例をすべて仮説演绎法の构成をなぞり説明してみました。
本书では、検証の论理である仮説演绎法に先立った、そもそも仮説をどう思いつくのかという、発见の论理は扱えなかったので、それは今后の课题です。自然科学の思考実験は、近代科学の后裔である诸科学の発想法、视点论、纳得の仕方などの典型です。私は、文理を超えて「学は一つ」と考えていますが、思考実験という题材は直接的なその表れになっていると思います。本书では文系の思考実験についての考察もしていますので、そこを読み取っていただけたら幸いです。
榛叶豊
讲谈社ブルーバックス
248页、1,100円〈税込〉
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。