执笔者プロフィール

铃木 孝夫(すずき たかお)
その他 : 名誉教授
铃木 孝夫(すずき たかお)
その他 : 名誉教授
私は遅まきながら4、5年前、90歳に近づいた頃から、私たち日本人に固有の日本語及び日本文化が、ある程度日本に触れる機会を持った外国の人々に、実に面白い働きや影響を与えていることに気付きました。そこで私はこの現象を日本語や日本文化の持つタタミゼ効果(tatamize effect)と呼ぶことにしました。
この私が名付けたタタミゼ効果の作用机序の中心的な部分は、日本が今では西洋列强と肩を并べる近代的な大国となっているにも拘らず、日本人は自分たち人间と周りの自然の全てとの共存共栄の関係を大切にする気持ちを、自然に対する様々な恐れ、敬いといった、いわゆる多神教的な形で未だに残しているということにあります。この感覚は古代の人类が地球上のどこでも持っていたものでしたが、近代になって欧米やイスラーム诸国などの一神教を信ずる国々の影响でほとんど失われてしまいました。それを日本人は、なんとも恵まれた地政学的な理由で、2,000年近くもの长い间、持ち続けてきたのです。
しかしこの问题で欧米の研究者、そしてその忠実な欧米以外のお仲间たちの関心を得るのは至难なことだと分かりました。近现代の欧米流の言语学は言语の音声?物理的な解明に重点を置き、なお且つ人间中心、人间至上主义的な视座にしがみつき、进化论的人类学の偏った视座からも自由になれていないからです。
そこで私は前着『日本の感性が世界を変える──言语生态学的文明论』において、実は多くの点で日本语と日本人庶民の関係は、欧米诸国の场合と全く违っているという、日本でもあまり意识されていない事実を详しく取り上げました。日本人にとって日本语は単なる人々の间の意思疎通の道具以上の、日本人の世界観を映し出す文化そのものなのです。
そして今回の长い题の本は、日本语のタタミゼ力とは何かを理解してもらうことに役立つ、人间の言语とはそもそもどのような仕组みと侧面をもっているかをテーマにした私の讲演の记録です。これらを踏まえながら私は今计画している次の本で、いよいよタタミゼ力の本丸に迫るつもりですが、果たして私の力がそこまで持つかどうかが问题です。
铃木孝夫
冨山房インターナショナル
208页、1,800円(税抜)
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。