执笔者プロフィール

加藤 浩子(かとう ひろこ)
その他 : 音楽物書き塾员

加藤 浩子(かとう ひろこ)
その他 : 音楽物書き塾员
バッハ没后250年の西暦2000年、『バッハへの旅』(东京书籍)という本を出した。バッハが生まれ暮らした街々を美しい写真とともに绍介しながら彼の人生をたどるという内容だったが、アニバーサリーイヤーも味方して版を重ね、本と同名の音楽ツアー「バッハへの旅」に同行する仕事へとつながった。ツアーも幸い人気が出て継続し、これまでおよそ30回を重ねている。
ツアーが盛况な一方で、本家本元の书籍はしばらく前に絶版となり、内容も古くなって、新たに书き直す必要に迫られていた。6月に刊行した本书は、そのような事情から生まれた1册である。
バッハが暮らした街は、中部ドイツのザクセン、テューリンゲン地方に集中している。それは彼がルター派の音楽家一族に属していたからである。マルティン?ルターはこの地に生まれ、バッハの生地アイゼナッハの郊外に耸(そび)えるヴァルトブルク城で新訳圣书をドイツ语に訳した。ルターは礼拝において音楽を重视し、オルガンや合唱の他、信徒が音楽にも参加できるよう自国语の賛美歌を导入した。ルター派のお膝元になったおかげで、テューリンゲンとザクセンは17世纪に「音楽の国」と呼ばれるようになるが、バッハ一族はその中心的な役割を担ったのだ。
本书では、「バッハとルター」との関係を振り出しに、『バッハへの旅』の构成を下敷きにしつつ、世俗カンタータの舞台や、バッハと関わりの深い各地のオルガンといった视点を加えて「バッハ」と「土地」との関係を追求した。また「家庭人バッハ」という章では、父として夫としての人间味溢れるバッハを描いてみた。ディスク?ガイドにも1章を割き、近年の新発见に関するコラムや、世界的なバッハ演奏家、地元で活跃するオルガニストやカントールへのインタビューも盛り込んだ。
バッハの音楽は心を落ち着かせてくれるとよく言われる。その最大の理由は、彼が音楽を「神への捧げ物」として创造したことにあると思う。バッハの暮らした街を歩き、现地でバッハの音楽を聴くと、そのことが実感できると同时に、こんな田舎から时空を超えた音楽を生み出したバッハの凄さも痛感されるのである。
加藤 浩子(着)
平凡社新书
344页、920円(税抜)
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。