执笔者プロフィール

浜本 茂(はまもと しげる)
狈笔翱法人本屋大赏実行委员会理事长/「本の雑誌」编集兼発行人
浜本 茂(はまもと しげる)
狈笔翱法人本屋大赏実行委员会理事长/「本の雑誌」编集兼発行人
本屋大赏は酒场の与太话から生まれた。始まりは2003年の1月のことである。第128回芥川?直木赏の発表を待ちわびていた书店员たちの间で失望の声が広がった。
年に2回の芥川?直木赏の発表は书店にとって书き入れ时となる。数ある文学赏のなかで最も権威があり、もっとも受赏作が売れる赏が芥川?直木赏なのだ。文芸书の担当者たちは事前に候补作を注文し、いまかいまかと発表を待っていた。ところが、芥川赏を受赏したのは大道珠贵「しょっぱいドライブ」。「文学界」掲载作で単行本は未刊だ。しかも纯文学の芥川赏より売れ行きが期待できる直木赏は受赏作なし! 书店员にとっては、まさに売る本がない结果となったのである。
ことにこの回の直木赏は曰く付きだった。前年暮れの週刊文春ミステリーベスト10と「このミステリーがすごい!」を制し、大本命とみられていた『半落ち』が小説としての欠陥があると指摘され、落选。横山秀夫が直木赏决别宣言を出すなど、物议を醸したのもさることながら、候补作家6人のうち横山秀夫を除く5人はのちに直木赏を受赏しているのだ。実力者揃いであり、当代きっての人気作家たちばかりだった。6人が6人とも既刊书籍の点数も适当で、谁が受赏しても书店の店头は賑わいを极めたに违いない。
だからこそ书店员たちの失望は深かった。受赏作なしって直木赏运営者はなにを考えているのか。出版界は1996年に売上げのピークを迎え、2003年も下降の最中にあった。2000年にはアマゾンが日本サイトをオープンし、リアル书店は戦々恐々としていたところでもある。それなのに书店に人を呼び、既刊も合わせて展开できるフェアの机会がひとつ减った。
しばらくの间、书店员と出版社の営业たちの饮み会の肴が直木赏になるのも当然といえば当然。そんなある夜、それなら、私たちで赏を作ったらどうだ、と书店员たちの间で赏创设の话题が出たのである。
折しも『世界の中心で、爱をさけぶ』や『白い犬とワルツを』が书店员の描いた1枚の笔翱笔がきっかけでミリオンセラーとなってもいた。书店员の「本を売る力」が再认识されていた时期でもある。「面白そう。仲间を集めよう」。本気にした谁かが言った。「よおし、やってみようじゃないの」。谁も赏の运営などしたことがないから怖いものはない。无理だ大変だできないとは発想しない。あっという间に会议が招集され、书店员が选ぶ赏の创设が决まった。
新しい赏は正式名称を「全国书店员が选ぶいちばん!売りたい本 本屋大赏」とし、1年间に出た日本の小説から「いちばん!売りたい本」1册を书店员の投票で选び大赏を授赏すると决定した。人気投票で终わらないように、1次、2次と2回投票をする、というシステムも决まった。各々の仕事が终わってからの夜分に会议を重ね、酒场の与太话の9カ月后には1次投票がスタート。インターネットの普及で投票もしやすくなっていたこともあり、想像以上の投票が全国から寄せられた。
2004年4月に発表した第1回は小川洋子さんの『博士の爱した数式』が受赏。今年2023年受赏の凪良(なぎら)ゆうさん『汝、星のごとく』で本屋大赏は20回を数えた。この间、ほぼすべての作品が文芸书の売り上げ年间ベスト1に辉き、映像化されてきた。「いちばん!売りたい本」はその名のとおり、いちばん売れたのである。
20回を记念し作成した「本屋大赏の20年」という小册子に歴代の大赏作家たちが「本屋は〇〇でできている」というテーマの一文を寄せてくれている。第9回受赏の叁浦しをんさんは「本屋は『爱と好奇心で』できている」と书き、第15回受赏の辻村深月さんは「本屋は『未知の扉で』できている」と书いている。第18回受赏の町田そのこさんは「本屋は『偶然と运命と必然で』できている」と书いた。未知の扉、すなわち本のページを开けば人はどんな世界にも行ける。远い外国へも未来にも过去にも行けるし、数多の人生を歩むこともできる。「本屋には、膨大なドアがある。偶然も运命も必然も揃っているのだ」と町田さんは缔めている。
书店にある膨大なドアを开けてもらうには、まず书店に足を运んでもらわなければならない。本屋大赏はそもそもの目的が书店の店头でお祭りをやろう!であり、なにか面白そうなことをやっているみたいだから书店に行ってみようと思ってもらうことに主眼がある。店头で知らない本を见つけ、书名や装丁、帯のコピーなどに惹かれて思わず手にとる。未知の本と次々出合うことができるのはリアル书店ならではだ。偶然か运命か必然か。出合いのきっかけのための年に一度のお祭りとして、本屋大赏が机能していると信じたい。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。