执笔者プロフィール

神吉 创二(かんき そうじ)
一贯教育校 幼稚舎教諭
神吉 创二(かんき そうじ)
一贯教育校 幼稚舎教諭
画像:庆应义塾幼稚舎创立150周年式典(5月30日、日吉记念馆)
福泽諭吉先生は、「先(ま)ず獣身を成して后に人心を养え」と考え、西洋流の体育思想を庆应义塾の教育に取り入れ、「勉めて身体を运动すべし」、「身体は人间第一の宝なり」、「体育を先にす」などと言いました。武术や锻錬といった、それまでの苦痛に耐えて技术を身につける训练ではなく、教育の中にアスレチックスポーツの考えを取り入れた福泽先生の先见を感じます。ただ体力をつけることではなく感性も锻え、よく游びそしてよく学ぶ。病気の无い强い体を作ることで精神もまた活発爽快となり、心身ともに健康であれば今后様々の困难を乗り越えて社会に贡献できるようになるわけです。身体が弱くては独立の生活もできはしない、何はともあれ健康に注意せよというのが福泽先生の心です。
福泽先生は纪州出身の和田义郎先生に、年少の塾生を託しました。叁田山上の自宅に数人の少年を预かった和田塾が幼稚舎のはじまりです。和田先生は立派な体格を持ち、柔道の达人であり、智勇兼备の人でした。
幼稚舎では1年中で実に色々の运动场面があります。「獣身人心」の考えは、福泽先生、和田先生以来、幼稚舎に脉々と受け継がれている舎风といえます。
幼稚舎の运动会では、入场门に「獣身」、退场门に「人心」と书かれています。胜利を信じて戦いに挑む入场门では、まさに獣のような闘志がみなぎり、そしてレース终了后には、互いの健闘を讃え合い、人の心を豊かにして退场门をくぐります。学年の4クラスで竞うクラス対抗竞技や、1年生から6年生までバトンをつなぐ碍贰滨翱リレーなど、胜负の厳しさ、胜った喜びや负けた悔しさを学び、负けた涙の数だけ强い心や人を労る优しさを体得していきます。たかが运动会ですが、されど运动会。そこには多くの幼稚舎生の涙と、クラスの数だけドラマがあるのです。优胜のご褒美として、担任が鯛焼きを御驰走する风习も続いています。
3年生からは、学年クラス対抗の校内大会があります。ドッジボール(3年生)、フットベース(4年生)、高学年になると男子はソフトボール?サッカー、女子はバスケットボール?バレーボールなど、クラス替えのない幼稚舎だからこそ、校内大会は年々热い戦いになっていきます。
秋には体力测定を行い、同じ种目を6年间计测して、个々の运动面の励みや目标の指针としています。
首都高速を挟んだ飞び地に屋外プールがあります。1?2年生はこのプールで水游びをする程度ですが、3年生から夏に水泳授业が始まります。小泉信叁先生の唱えた「塾生皆泳」に则り、幼稚舎生は卒业するまでに全员が1,000メートルを完泳します。完泳后は4泳法の竞泳目标タイムを设定していましたが、令和からは自分の命を守る「安全水泳」を目的とした水泳検定に移行し、立ち泳ぎ?背浮き?潜行?颜上げクロール?颜上げ平泳ぎなどを习得し、高学年生は着衣水泳や水难救助法を学びます。また、馆山の海では希望者による远泳合宿や日帰り安全水泳実习を行い、海という大自然から多くを学びます。全员参加の6年生水泳大会をもって、幼稚舎の水泳は终わりますが、幼稚舎生は水泳によって练习の尊さとそこから生まれる大きな达成感を学びます。
体育科の目标として、3年生13种目、4年生5种目という縄跳びの课题があります。なかなか困难な课题をクリアーするために、3学期はひたすらに朝から縄跳びに挑戦し続けます。他の学年は全31种目の课题に自由に挑戦します。幼稚舎の「縄跳び记録作り」は、令和五年度で第50回を数えました。教员室前の廊下掲示板に达成者の记録が贴り出される、通称「廊下记録」を目指して、やらされていない雰囲気の中で切磋琢磨する理想的な成长の环境があります。高度な技や気力体力の限界に自ら挑戦する幼稚舎生の记録に、前回し2时间超、2重跳び400回超、后交差跳び4,000回超など、信じられない歴代の最高记録の数々がありますが、毎年何らかの幼稚舎新记録が诞生していることが幼稚舎生の力を物语っています。「やればできる」の自覚体感、练习によって必ず手に入れることができる成功体験は、縄跳びの大きな魅力の1つです。
3学期は毎朝全校で駆け足を行います。グラウンドのトラックの内侧から顺に1年生から6年生のコースを定め、寒さに负けず全员で気持ち良い汗をかきます。
このように幼稚舎には実に多くの运动场面と练习の机会があります。スポーツでしかできない経験は、人间教育最强のツールと言えます。困难から逃げず諦めずに努力し続けた强い心、友达と力を合わせて取り组むことで育む友情、感谢を知り人に优しくなれることこそが、多くの练习によって可能になっていく子どもたちの品格と言えます。
「獣身人心」は、幼稚舎创立以来150年もの间、一贯して重视してきた教育方针。幼稚舎生が健康で、そしてその心が、强く逞しく美しく育つことを愿います。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。