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大谷 寿一(おおたに ひさかず)
Faculty of Pharmacy 臨床薬物動態学講座教授?学部長補佐 〔学習指導主任〕
大谷 寿一(おおたに ひさかず)
Faculty of Pharmacy 臨床薬物動態学講座教授?学部長補佐 〔学習指導主任〕
2008年の法人合併による庆应薬学部の诞生は大きな出来事でしたが、この时期は、全国の他の薬学部も大きな変革の中にありました。2006年入学者より、薬剤师养成のための薬学部の课程が4年から6年へと延长されたのです。従来の4年间の课程では临床的能力の教育が不十分であるとされ、6年制教育では、医疗现场で必要な能力を备えた人材を养成することが求められました。法人合併前の共立薬科大学も、薬学教育という点ではさまざまな先进的取り组みを行い、日本をリードする大学の一角ではありましたが、単科大学という制约もあり、教育における他の医疗系学部との连携は必ずしも十分なものとは言えませんでした。したがって、法人合併と薬学教育6年制移行を好机に、薬学部において他の医疗系学部との教育连携に対する期待が高まったのは必定であったと言えます(なお、庆应薬学部は、薬剤师养成を目的とする6年制の薬学科〔现定员150名〕と4年制の薬科学科〔现定员60名〕の2学科からなりますが、叁学部合同教育の対象は薬学科の学生となっています)。
こうした状况下に、医学部の门川俊明先生(现?医学部医学教育统辖センター教授)が中心となって、医学部、看护医疗学部、薬学部の叁学部の教员が集って议论を重ね、2011年度から叁学部合同教育がスタートしました。初年度は、叁学部の1年生全员(薬科学科は除く。以下同じ)を対象とした初期教育と、叁学部の最终学年(医学部?薬学部6年生および看护医疗学部4年生)を対象とした后期教育からスタートしました。
2011年の后期教育の対象者は、ちょうど6年制课程の1期生でした。初年度に限っては希望者のみではありましたが、彼らに他学部学生とともに学び、考える机会を提供できたことは薬学部として大いなる喜びであり、ご尽力いただいた医学部ならびに看护医疗学部の先生方、関係者の皆さんに対して感谢の気持ちで一杯でした。以来、后期教育では、チーム医疗を実践することを教育目标としています。具体的には、教员侧で练り上げたシナリオ(肾机能低下患者の模拟症例)と事前课题を学生に提示しておき、当日は専门医による导入讲义を受けた后、医?看?薬の学生からなる10名程度のグループに分かれて当该シナリオについてグループディスカッションを行います。グループディスカッションでは、各学部の视点から患者が抱える问题を抽出し、患者の医疗?ケアをどのように行うか、医疗チームのメンバーの役割を考虑に入れてまとめ、その医疗?ケア计画を発表します。これにより薬学部生は、患者中心のチーム医疗における薬学専门家としての自らの役割を理解し、他职种のメンバーと协调して问题に対処することを学びます。実施时期は5月上旬、会场は、信浓町キャンパスと芝共立キャンパスの2カ所で行われています。
初期教育も、同じく5月、入学间もないこの时期に、日吉キャンパスにおいて1日かけて実施されています。この段阶では、いずれの学生も医疗者としての教育は受けていませんので、将来のチーム医疗を见据え、チームの一员としてのあるべき态度を考え身に付けることを目标としています。グループワーク中心の教育を提供することで、対话を通して、コミュニケーションの重要性を学びます。
中期教育は、1年遅れて2012年9月より开始されました。対象は、医学部?薬学部4年生および看护医疗学部2年生で、薬学部の学生にとっては、座学がおおむね终了し、実务実习に行く前にあたります。中期教育は、よいチーム医疗とは何かを理解することを目标としており、医疗に関するテーマでの讲演に続いて、関连するテーマで学部混成のグループディスカッションを行うことで、医疗チームについて理解を深めていきます。こちらは、湘南藤沢キャンパスで実施されています。
これら叁回の教育は、薬学部を含め叁学部すべてで必修化されており、チーム医疗の理解と実践力の向上に大きく贡献していることはもちろんですが、各学部のキャンパスを访问する机会にもなり、学生の学部间交流の良いきっかけにもなっているようです。さらに、2018年度の大学病院新病院栋竣工を机に、庆应病院での実习中に、実际の患者の治疗を医学部や看护医疗学部の学生とともにチームで学ぶ机会を増やすことも计画しています。
医疗チームにおける薬剤师に课された期待と责务に応えることができる薬剤师を养成するためには、叁学部合同教育はなくてはならない教育です。薬学部としては、総合大学たる庆应义塾のメリットを最大限に生かすとともに、医学部や看护医疗学部の教育にも微力ながらも贡献できるよう、今后も叁学部合同教育に尽力、推进していきたいと考えています。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。